NFT勉強のはじっこ②

僕が勉強している西野亮廣エンタメ研究所内の記事は1年後から使用していいことになっています。
全ての記事ではありませんが、これは君たちに残しておいた方がいいかもしれないと思う記事はここに載せておきます。ぜひ参考にしてみてください。

本題の前にお知らせさせてください。
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3月27日(土) ※3月29日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。おそらく呑んでいる時に記した「タコ焼きは廃れない」というメモが残されているのですが、まったく解読できないキングコング西野です。
#タコ焼きは廃れないらしい

さて。今日は『NFTと品【後編】』というテーマで、昨日のお話の続きをしたいと思います。
「NFTは面白いけど、ここには気をつけたいよね」という話です。

(※昨日の記事【前編】はコチラ↓)

https://www.facebook.com/groups/157664324853695/permalink/781442089142579/



本題に入る前に……

昨日の記事のコメント欄に、
「ブロックチェーンで、本の転売記録を全員が共有(把握)できるようになることで、なぜ、本が転売される度に作家(出版社)にお金が入るの?」

という質問があったので、先にそちらにお答えします。

答えはいたってシンプルで……作家(出版社)が本を世に出す時に「転売する際は、売り上げの5%を転売料として作家(出版社)に支払わなければならない」というルールを組み込んでおく。

そうすれば、AさんがBさんに『えんとつ町のプペル』を1000円で転売した時にキンコン西野(幻冬舎)に50円が入り、BさんがCさんに『えんとつ町のプペル』を800円で転売した時にキンコン西野(幻冬舎)に40円が入る……という流れを作ることが技術的には実現可能ですよ、という話です。

「『えんとつ町のプペル』が誰から誰に転売されたのか?(えんとつ町のプペルは今、誰が持っているのか?)」を皆で監視している状態なので、「コッソリ転売」ができないんですね。

なので、転売の都度、「転売料」が大元に入るようにすることができます。

NFTは、ブロックチェーン技術を使って「デジタルデータの【所有権】の数に制限をかけることを可能にした」わけですが、たとえばデジタル作品をNFT化する際にはそれだけではなく、「この作品を転売する際は大元に3%が転売料として支払うことね!いや、マジで!」といったようなルールも取り決めることができます。   

アート作品などの場合だと、「その作品の2次展開(グッズ展開)の権利はどうなるの?」みたいなルールも最初に決めておかなくちゃいけないかもしれませんね。

 いずれにせよ、「転売されればされるほど、大元にチャリンチャリンと転売料が入る」は技術的には実現可能です。

そんなこんなで本題です。 

なぜ、今、NFTなのか?

 NFTは「オンラインゲーム」の世界では普通に扱われていて、よく聞くところでいうと「ゲーム内のレアアイテムを実際に売る(換金する)」というのがソレです。

ゲーム内のアイテムは「デジタルデータ」なわけですが「誰でも複製可能」だと、そこに価値は生まれません。

なので、「このアイテムは世界に3つしかないよ」と数量を限定することで、価値を生んで、実際のお金で買われたりしています。

 たとえば、『作る!えんとつ町』というオンラインゲームがあったとしたら、自分が「オンライン上のえんとつ町」建てた家や、自分が「オンライン上のえんとつ町」に持っているのか土地は、「その物件や土地が世界に一つしかない」ということをNFTで【証明】することができれば、オンライン上のえんとつ町に建てた家や、土地を販売することが可能です。

 ……とまぁ、オンラインゲームの世界では、数年前から普通にあったことなのですが、どういうわけか今年突然、その大波がやってきて、ツイートがNFTで高額落札されるは、画像検索すると出てくるデジタルアート作品に75億円の価値が付くは、NBAは、オンライン上のトレーディングカード(動画付き)ビジネスで、莫大な利益を得るは……お祭り騒ぎです。

なぜ、数年前からあったものが、今年の頭にブレイクしたのでしょうか?

もし、自分の作品をNFT化するのであれば、ここの議論は大切にした方がイイと思っています。

「インフラが整った」というのもあるでしょうが、僕個人的には「世界中のお金持ちがNFTを投機対象として目をつけた」というのが大きいと思っています。

要するに、買った時よりも高い値段で売る前提で買っている。

投機というのはギャンブルで「確実に得をすること」が約束されたものでありません。よっぽどの目利きならまだしも、買われやすい時期(投機チャンス、ウェーイ!の時期)は、本当に価値のないものまで買われてしまうことがあって、「売れると思って買ったのに、売れないじゃないか!」という人が出てきてしまいます。

数年前の仮想通貨バブルの時のような。

しかも……
いろいろな人が、いろんなところでNFTの説明をしていて、「100円からでもNFTで作品を売れます!」と言っている人がいたりするのですが、それら(少なくとも現時点では)現実的にはあり得ないと思っています。

NFTの管理(作品の持ち主を移行する時など)には「手数料」のようなものが発生して、今は、そこそこ高額です。100円の作品を売ったところで、手数料の方が高くつくので、100円の作品を売る人はいません。

手数料のことを考えると、売買されるNFT作品は高額にならざるをえなくて、投機目的で買われてしまって、「売れると思って買ったのに、売れないじゃないか!」と言われた日にゃ、大変です。

クリエイターが自分の作品をNFTで出す場合には、そこは本当に気をつけた方がいいと思っています。

たとえば、『映画 えんとつ町のプペル』の制作スタッフに共有するように作った「Vコンテ(絵コンテを繋いだもの)に製作総指揮の西野が一人全役のアテレコをやった動画(デジタルデータ)」をNFT化して、販売すれば、そこそこ高値で売れると思うんです。

その時、『えんとつ町のプペル』や『キングコング西野』の将来を見越して、投機目的として買う人もいます。

それ自体は何も悪くないのですが、『えんとつ町のプペル』や『キングコング西野』の価値が下がれば、当然、売値が下がり、不満が発生します。投機バブルの時期(高値が付きやすい時期)は、この落差が大きくなる確率が高くなるので、ともすれば「騙されたー!」というマイナスの感情が生まれてしまい、それはクリエイターにとっては得ではありません。

一方で、
投機目的などではなく、「友達が家に遊びに来た時に見せてあげたい」とか「自分で持っておきたい」という気持ちってあるじゃないですか?

それは、「切手を集めている人」や「部屋にフィギュアを飾っている人」といったコレクターさん同じで、まわりの人間がどれだけ「それに何の価値があるの?」と言おうが、「私はこれが幸せなんです」といった感じで、市場価値ではなくて、自分がモノサシになっているので、それだと誰も傷つかない。
「投機目的はNG!コレクター目的はOK!」という話ではなくて、「今は投機バブルだから、お互いに『こういうものだよ』という理解を深めた上で、判断した方がいいよね」という話です。

クリエイターとNFT

「いくらでも複製可能なハズのデジタルデータに価値を持たせる」という、せっかく面白い革命を、錬金術のように使ってしまうのは勿体ない。

バンクシー(厳密に言うとバンクシーのファン)が自身の作品を焼いて、それを動画に撮り、その動画データをNFT化して、話題になりました。

バンクシーの作品は「この作品をお前はどう考える?」という壮大な質問なので、あの一件は「NFTアートとは何か?」を考えるキッカケとなり、バンクシーのブランド価値を上げたなぁと思っています。
#実際に世界中でニュースになったし

NFT大喜利の一つの答えであり、「バンクシー(バンクシーファン)らしいな」とニヤリとしてしまいました。

クリエイター(サービス提供者)は、お客さんと長い付き合いになります。なので、「儲けるか否か?」ではなくて、「面白いか否か?」でNFTと付き合った方が長い目で見た時にプラスになると思うので、「買われやすい時期」のNFTの取り扱いは丁寧に進めた方がいいと思います。

でも、面白い未来ですね(^o^)

とりあえず、いくつかやってみて、また「こんな感じだよー」というのをココで共有していきますねー(^o^)

 現場から以上でーす。

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