僕が勉強している西野亮廣エンタメ研究所内の記事は1年後から使用していいことになっています。
全ての記事ではありませんが、これは君たちに残しておいた方がいいかもしれないと思う記事はここに載せておきます。ぜひ参考にしてみてください。
本題の前にお知らせさせてください。
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5月18日(火) ※5月20日以降は『いいね』を押さないでください。
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おはようございます。
「飛行機のエンジンに鳥が突っ込んできたらエンジンが故障して墜落する」という話を聞く度に、「いや、もう2021年だし…そこ、なんとかならないもんかなぁ」と思っているキングコング西野です。
#飛行機が脆いのか
#鳥が硬いのか
#鳥が硬いに違いない
#焼き鳥がカチコチの時あるもん
さて。
今日は「規模と時代によって、会社って戦い方が変わるよね」という、当たり前だけど、見落としがちな話をしたいと思います。
※今日の記事は長いので、時間がある時にお読みください。
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▼ 過去最高の売り上げなのに……
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週に2度、生意気に「コンサル」のお仕事をさせていただいています。
クライアントさんは、企業さんの場合もあれば、クリエイターさんの場合もあります。
ここでは、コンサルティング塾で学んだことの“受け売り”などではなく、自分で手を動かして、それなりに結果を出し続けている立場からご意見させてもらっているので、まぁ、それなりに説得力がある方だと自負しております。
#西野の説得力よ
ちなみに、コンサルを受ける際に決めていることは「徹底的に味方になる」です。
そんな中。
昨日は面白いご相談を受けました。
お相手は、サロンメンバーでもある「堤伸也」さん。
堤さんから頂戴したお悩みは、多くのリーダーが抱えているお悩みだと思うので、共有させていただきます。
会社の話なので詳細は伏せさせていただきますが………なんと、堤さんの会社(ネットショップ)は、コロナ禍なんのその、過去最高の売り上げを出しているのだそうで、西野の一言目も「だったら、こうしてコンサルなんて受けなくてもイイじゃないですか!」だったのですが……そうは問屋が卸しません。
悩みがあるから、こうして僕のところに来てくださったのです。
堤さんのネットショップで取り扱っているのは、大手メーカーが作った、いわゆる「型番商品」と呼ばれるもの。
型番商品は「既に認知も信頼も獲得している」というメリットがある一方で、
競合も同じ商品を取り扱っているものだから、「価格競争に巻き込まれやすい」というデメリットがあります。
実店舗じゃなくて、ネットショップの場合だと、シンプルに「一番安い店」が選ばれてしまうので、値下げ競争(薄利多売戦争)が始まっちゃうわけですね。
そのくせ、「送料」だけはキッチリとかかって来ちゃいます。
佐川急便さんが宅配運賃を値上げした日にゃ、モロにパンチをもらっちゃう。
結果、「値下げ競争に買って、たくさん売り上げを作ったものの、利益がない」という状態に陥ってしまいます。
これは、堤さんの会社に限った話ではなくて、型番商品を取り扱う世界中のネットショップが共通で抱えている問題です。
堤さんの会社は、この沼から脱出すべく「オリジナル商品」の開発に着手されていて、「さて、ここからどうすれば?」という状態でした。
【堤さんの会社のオリジナル商品(美味しいプロテイン)↓】
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▼ どんな打ち手があるの?
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堤さんから相談を受けて、現代のネットショップの打ち手について考えてみたのですが、実体験を交えて出した答えは「課題解決型の商品欄」と「応援ショップ」でした。
順に(ザックリと)説明すると…
ネットで商品を探す時に、「靴屋さん」とか「服屋さん」みたいに検索することって、ほとんどなくて、どちらかというと「あったかい ジャケット」「O脚 インソール」といった感じで、自分が抱えている課題(困り事)で検索することがほとんどです。
「O脚 インソール」で店に辿り着いた人が、ついでに「買いたいもの」があるとするならば、それは「ブーツ」でも「ハイヒール」でもなくて……「骨盤サポートクッション」や、「O脚補正ベルト」だったりします。
あるいは、(「ビジュアル」を改善しようとしている人なので)ついでに買いたいものは「ダイエット食品」かもしれません。
僕らは、ついつい「靴」や「帽子」といった単位で店(棚)を区切ってしまいますが、それはどちらかというと『ブランド』(ブランドを確立させた人)の戦い方で、お客さんはもっと“自分の課題にに対してピンポイントで“検索します。
「霜降り明星」を検索する時に、「芸人」や「吉本興業」では検索しないような感じです。
なので、「課題ごとに棚を区切る」というのは一つの手だと思います。
ただ、ここは「誰でも真似できる領域」なので、これだけではポジションは獲得できない(獲得しても、すぐに奪われる)。
そこで重要になってくるのが「応援ショップ」です。
要するに…「A店で商品を買えば、○○さんの応援になる」ということを打ち出した上で、応援される「〇〇さん」になる…という戦い方ですね。
ちょっとエグい話ですが……お客さんを「安い商品を買いたいお客さん」と「応援できる商品を買いたいお客さん」の二つに分けて、後者を狙い撃ち。
ちなみに、以上の二つを合わせて作ったのが、『キンコン西野のサイン本屋さん』です。
「キンコン西野 サイン本」で検索している人をチョコチョコ見かけたので、店の名前を『キンコン西野のサイン本屋さん』に改名して(※元は「おとぎ商店」)、サイン本以外の商品を削除。
そして、「売り上げを西野の活動費にまわす」ということを明確に打ち出して、定価よりも高い値段で販売してみたところ、「おとぎ商店」時代の何倍もの売り上げが出ました。
値段を上げて、『キンコン西野のサイン本屋さん』で本を買うと西野の応援になることを丁寧に打ち出して、「応援される西野」になる努力をしてみた次第です。
さて。
ここまでは「手法」の話で、堤さんとのコンサルでは前半10分で、ここまでお話しさせていただいたんです。
ただ、お話を伺っていると、こんな「手法」なんかよりも、もっともっと根っこの部分と向き合わなきゃいけないことが見えてきました。
これも、多くのリーダーが共通して抱えている課題だと思うので、共有させていただきます。
結果的にモデルケースとなってしまっている堤さんに、後で全力でお礼を伝えてください。
【(あらためて)堤さんの会社のオリジナル商品↓】
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▼ 中小企業は、社員に愛されなきゃいけない
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今、お話しさせていただいたのって(とくに後半は)「属人化」の話だと思うんですね。
要するに、「販売員が“お客様から応援される人”になっていれば、薄利多売競争に参加しなくてもイイ」といった。
社員のタレント化ともいえるかもしれません。
実際、(株)CHIMNEYTOWNでも面白い動きが起きていて、渋谷で コーヒーショップを展開している新入社員の「べえ君」は、「コーヒーの売り方・届け方について一緒に考える権( ZOOM呑み会)」を限定5名で販売していたりします。
薄利多売競争に参加しないどころか、営業時間外でも売り上げを作っちゃってるんですね。
これは、やっぱり強い。
能力差があっても、コンスタントに、安定した売り上げを作れる企業が「良い企業」とされいるきらいがありますが、特に現代は「再現性」を議論するのって、もっと後の方(もっと会社が大きくなってから)だと思うんですね。
弱小ベンチャーが、いきなり、「マクドナルド」や「ファミリーマート」のような再現性を追いかけてしまうと、「じゃあ、どの分野で大企業よりも優位に立つんだよ」という話なので。
会社には「成長の段階」というものが確実にあって、「属人化でポジションを獲得する季節」はあると思います。
で、ここからがポイントなのですが…
「お客様から応援されるスタッフから、いかに想ってもらえる会社になるか?」というのが現代の会社の大きな大きなテーマだと思っています。
お客様から応援される「べえ君」が、プライベートのS N Sでコーヒーショップ(CHIMNEYCOFFEE)のことについて呟いていたら、それがそのまま会社の宣伝になる。
ここは、本来であれば、広告費を支払わなきゃいけない部分です。
そこに持っていく為には、「現代の社員の取り分」をキチンと設計しなくちゃいけない。
その取り分というのは、単純な「給料」だけじゃなくて、
「やりがい」は勿論のこと、
「社員の承認欲求を満たす仕事になっているか?」という部分や、
「社員が未来に希望を持てる仕事になっているか?」という部分などなど。
ちなみに、朝から晩まで仕事をしていて、プライベートのS N Sも全て仕事のことを発信している僕は給料制(役員報酬)です。
その辺の遊園地で遊ぶよりも、映画を作って、世界に仕掛けていく仕事の方が、娯楽として面白いので、そこで十分すぎるぐらい取り分をいただいています。
だから西野はプライベートでも仕事の話をします。
最後に、堤さんにお伝えしたことをザックリとまとめると以下のとおり。
「もっと社員さんと話してください。
2〜3人でチームを回している時代と違って、チームが大きくなると、
話さなきゃ伝わらないことがあるし、
話を聞かなきゃ彼らの“取り分”が何かが分からない。
社員さんが会社のことを好きで好きでたまらなくなって、
自分の仕事に誇りを持てるようになることが、現代の会社の最大の広告力です。
社員さんが、フォロワーに学生時代の友達が混じっているプライベートのS N Sで、会社
の新しいプロジェクトについて、“まるで今度、旅行にでも行くような感じ”で呟いていた
ら、その時、薄利多売競争から抜け出せるので、そこを目指しましょう。
ちなみに、今、お話したことは、全て、電卓でははじけない部分です」
……そうお伝えしたところ、「あちゃ〜、僕、やっちゃってました〜」と言って、Zoom画面の下から「電卓」を取り出して爆笑をかっさらった堤さん。
「昔から、電卓が好きなんですぅ〜」だってさ(笑)
堤さんは、お話を聞けば聞くほど魅力的なリーダーだったので、僕が堤さんの会社の社員だったら、その堤さんをそのまま、今の3倍見せてくれたら、一生応援し続けます。
「社員がプライベートのS N Sで会社のことを楽しそうに呟いているか?」というのは、一つのリトマス紙としてもイイかもしれません。
参考になると幸いです。
考えるキッカケをくださった堤さんに感謝します。
現場からは以上で〜す。
【追伸】
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