本当は何に価値があるのか?

えんとつ町のプペル 西野亮廣エンタメ研究所【過去記事】

僕が勉強している西野亮廣エンタメ研究所内の記事は1年後から使用していいことになっています。
全ての記事ではありませんが、これは君たちに残しておいた方がいいかもしれないと思う記事はここに載せておきます。ぜひ参考にしてみてください。

本題の前にお知らせさせてください。
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5月22日(土) ※5月24日以降は『いいね』を押さないでください。

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おはようございます。

Voicyで「日曜日の投稿」をしている最中に土曜日ということに気がついたのですが、そのまま「今日は日曜日です!」で最後まで走りきったキングコング西野です。

#多様性の時代

#人それぞれの曜日がある

 

今日は『蜷川実花のサブスクモデルから考える』というテーマでお話しさせていただきます。

蜷川実花さんを例にあげてお話ししますが、たぶん、全員が向き合うべき問題だと思います。

 

 

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▼ オンラインサロンのコンテンツといえば「物語」

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蜷川実花さんのオンラインサロン『蜷川組 ~クリエイティブの表舞台と舞台裏~』がスタートして、早くも600名以上の会員が集まる盛況っぷり。

 

気になったので僕も入らせてもらったのですが、サロンのスタートダッシュはさておき、「ビジネスモデルとして、ちょっと最強だなぁ」と思ったので、共有させていただきます。

 

オンラインサロンの運営というのは本当に難しくて……多くのサロンオーナーがやりがちな「知識切り売りモデル」は、オーナーの知識を配り終えた時点で終わりがきてしまうので、よっぽどのスピードで新しい知識を仕入れる変態的なオーナーさんじゃないと、運営していくのはチョット難しいです。

あとは、広告でよく見かける「ウチのサロンに入れば稼げるようになりまっせ」を押し出しているオンラインサロンなんかは論理矛盾が発生していて……

「このサロンに1年間入っています」というメンバーは、「稼げるようにならないサロン」ということを図らずも証明してしまっていて、退会者を増やしてしまうし、

稼げるようになったメンバーは、稼げるようになったから退会してしまうので、左右どちらの道に進んでも行き止まり。

そんなこんなで、「『物語』を売っていくことぐらいしかない」というのがSalon.jpの一つの結論です。

 

けんすうサンが運営されている『アル開発室』なんかは、チームの七転八倒をありのまま出して下さるので(※頻繁に失敗しておられます!)、読み物として面白い。

 

田村Pのサロンも、西野に仕事を無茶振りされて「どうすりゃいいんだよ〜」という物語系です。

 

尾原和啓さんのサロンは、「物語を解説する」というスタンスで、変則的ではありますが、これも物語系。

 

 

これらは「知識の切り売り」という世界線ではなく、「世間的な成功が前提」というわけでもなく、「物語として面白いか、否か」なので、面白い挑戦を続けるかぎり、続きます。

 

その昔、けんすうサンか尾原サンから「Salon.jpは真似すべきは『少年ジャンプ』だ」と言われ、ホントそのとおりだなぁと思っています。

 

最近だと、新人漫画家みたいな立ち位置として、 CHIMNEYTOWNの新入社員のセトちゃんが参加しましたが、ここでも「ミュージカルって、どうやって作っていったらいいんだぁ〜?うぉぉ〜」という物語が展開されています。

そんな中、オンラインサロン『蜷川組』は、まったく違う角度からアプローチを仕掛けてきます。

 

 

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▼ 「写真」で集客ができる人

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『蜷川組』では、蜷川実花さんや、実花さんの事務所の社長の金谷さんの文章(物語)もコンテンツとして出されているのですが(※そもそもこの文章が面白い!)、それより何より恐ろしいのが『写真』です。

 

当たり前になっちゃっていて、今さら議論されてもいないのですが……蜷川実花って「『写真』で集客できる人」なんです。

 

写真ですよ。しゃ・し・ん!

 

今やネット上に転がりまくっている、Instagramにアップされている、皆が撮ることができる、あの「写真」です。

あれで集客できる人なんです。

 

台北で開催された個展「蜷川実花展」は13万人を動員したそうです。

#狂ってる

#バカなの?

 

去年、仕事で岡山に行った時に、たまたま目の前で実花さんの写真展があったので、入場料を払って中に入ると、お客さんがたくさんいるんです。

 

そこで展示されているのは、油絵でも、彫刻でもなく、「写真」です。

「写真」は、子供からお爺ちゃんお婆ちゃんまで、シャッターを押すだけなら、誰でもできるんです。

ただ、「何を被写体にして、どう切り取るか?」は、その人の経験であり、センスで……時々、実花さんからメチャクチャ綺麗な写真が送られてくるのですが、「これ、どんなカメラを使ってるんですか?」と訊いたら、「スマホ」とピシャリ。

 

センスの部分でブッちぎってしまっていて、くわえて「蜷川実花っぽい」を獲得しているから、集客までできている。

 

「写真で集客できている」って、変態すぎるんです。

#ヤバいんだよ

オンラインサロン『蜷川組』では、実花さんが撮った写真がコンテンツとしてアップされているわけですが……これって何かというと「オンライン個展」であり、「個展のサブスク」なんです。

 

サロンを見て、驚いて、すぐに実花さんに「あのモデル、やばいね」とL I N Eをしたところ、「……いや、写真を撮るなんて、歯磨きみたいなもんだから」と返ってきて、これまた震えました。

 

要するに、“サロン運営用に自分の時間を割いてない”んですね。

サロンを運営しようがしまいが、写真を表に出そうが出さまいが関係なく、あの人…誰からも頼まれていないのに毎日散歩しながらバカみたいに(※言葉が悪いだろ!)写真をパシャパシャ撮ってるんです。

 

そこで撮った写真をサロンに出しているだけで、それがコンテンツになってしまっている。

 

 

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▼ ここから何を学ぶか?

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仕事を設計する時に、僕らはすぐに、“何を得る為に、トレードオフで時間や労力を捧げようとします“が、見落としちゃいけないのは、「自分が当たり前にやっていることの中に、『実は価値があるもの』が混ざっている」という視点です。

『スナック西野』がその発想で、僕は誰に頼まれるわけでもなく、プライベートで友達と呑んで、常に未来の話をしているんです。

 

当たり前にやっていることなのですが、しかし、そこには「……いやいや西野さん、その飲み会の様子、295円を払って見たいんですけど」という価値があった。

 

この見落としというのは「影響力がある人間あるある」というわけじゃなくて、一般レベルで全然あったりします。

 

たとえは、都会に住んでいる人が、田舎の漁師町にいくと、「なんで、その部位を捨てちゃうの? 捨てるぐらいなら、僕に買わせて〜」ということって結構あるんです(笑)。

 

本人が、本人の価値に気づいていないパターンです。

 

「当たり前にやっているけど実は価値があるもの」こそが「他者には真似できない仕事(希少性の高い仕事)」なので、既存の仕事の中から自分に合った仕事を探す前に、まずは、自分の中のソレを探してみた方がイイと思います。

「自分の強みを活かす」というより、「捨てていた部分を売る」みたいなノリです。

自分の中の「アラ汁」のようなやつ。

 

蜷川実花さんのサロンを見て、「『仕事を作る』って、こういうことだよなぁ」とあらためて思わされたので、共有させていただきました。

 

きっと僕の生活の中にも、まだ販売できるようなものがありそうなので、探してみます。

現場からは以上で〜す。

 

 

【追伸】

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